玉能回路

週刊「玉能回路」は毎週水曜日更新です。


桜の便箋

  1. 2017/03/29(水) 09:00:00|
  2. 週刊「玉能回路」
  3. | コメント:0
普段は 好んで無地やシンプルな便箋を使うのだが
桜の季節が近づくと あの人にも この人にも と お便りが書きたくなって
桜柄の便箋や葉書を買いこんでしまう

結局 使いきれぬまま 花の盛りは過ぎて 文箱の中に何年分もが積み重なってゆく

年度末のここ数日
悲しい知らせが幾つもあった
誰の命にも 限りはあるのだけれど
今まさに 咲こうとする桜を見ぬままの旅立ちは どの季節の別れよりも切なさが迫ってくる

見せたかったなぁ
見てほしかったなぁ
沢山の感謝と天上での幸福を祈る気持ちを胸にたたんで
今年は この便箋を使いきるくらい お手紙を 書いてみたいと思った

あの方にも あの人にも にゃわんずにも
まずは 南から北上をして と 
懐かしい人 お世話になった方を思い浮かべていたら 
それだけで一日が終わってしまった

春は なんだか 忙しい



 



輝く笑顔

  1. 2017/03/22(水) 09:00:00|
  2. 週刊「玉能回路」
  3. | コメント:0
私が中学卒業の時の話である
お世話になった先生方お一人お一人が サイン帳に贈る言葉を書いて下さった

どの先生も なるほどと思う一文で なかにはピアノの絵を描いて下さったり 思い出を綴って下さったり いかにも私に向けた確かなメッセージだった

ただひとつ ん?と思ったのが 校長先生が書いて下さった 次の一文である
「文学は心の糧 輝く笑顔は 世界最良の言葉である」何をおっしゃりたかったのだろう 意味も意図もわからぬまま 何十年もが過ぎた

この一文を 突然思いだしたのには訳がある
数日前 とても素敵な笑顔の写真を見せていただいたのだ

小学校の卒業式を終えた 仲良し三人組の輝く笑顔である
馬術がご縁で 親しくさせていただいている 三家族のお嬢さんたちだ

ピースサインのあどけない少女たちなのだが その写真を見ていると 次から次と 沢山の言葉が浮かんでくる

瞳に宿る力強さ こぼれんばかりの優しさ 柔らかさ 何より明るく まっつぐに向かってゆくだろう意思の確かさ 光さす未来 まさにその笑顔は 世界最良の言葉だ

彼女らの壮途に 幸多かれ 幸多かれ 幸多かれ 祈らずにはいられない輝く瞳である そして祈る自分にも満ちてくる幸福感だ
 
ふと思った
何十年も前の私も 校長先生がエールを送りたくなる笑顔でいたのだろうか




 



7年目へ

  1. 2017/03/15(水) 09:00:00|
  2. 週刊「玉能回路」
  3. | コメント:0
3.11を静かに過ごした
あの日 海岸に行く予定だった私
ほんの少しでも 判断に誤りがあったら 波に呑まれていただろう

6年たった 今年 初めてテレビの震災特集番組を見る勇気が持てた

何を見ても 
何を聞いても
涙がぼろぼろこぼれた

生きていられたことが 
今 生きていることが ありがたくて ありがたくて 身体が震えた

生かされた命 7年目につないで行こう
まだ 誰かの力になれると 信じて


 







じわじわ

  1. 2017/03/08(水) 09:01:53|
  2. 週刊「玉能回路」
  3. | コメント:0
朝の気温の 氷点下 
真冬のそれとは少し違う

あんなに濃くて甘かった露地もののホウレンソウ
先週の味とは 少し違う

庭で縮こまっていたパンジーも
いつの間にか 色のトーンが少し違う

春がじわじわ 迫ってくる
血沸き肉躍るとまではいかないが 
私の身体にも元気が満ちて来て 昨日の自分と少し違う

ふわふわのワンピースをすとんと着て
裸足でダンスを踊ってみたい

思い描くだけで 
身体に元気が満ちてくる
気持ちに元気が満ちてくる

春がじわじわ
じわ じわ
じわ じわ




春なのに

  1. 2017/03/01(水) 09:00:00|
  2. 週刊「玉能回路」
  3. | コメント:0

久しぶりに自家用車に乗ったら 読むつもりで買った新聞がコンビニの袋ごと転がっていた

とたぱたと忙しくて 買ったことも忘れていた 半月前の新聞を広げてみる

あぁこんな事件も
あぁこんなことも 
あぁ北国は雪も舞ったのだ

たった半月前のことなのに もう忘れている事にも驚ろかされる

この日だけではない その翌日も そのまた翌日も
たとえ新聞に載らない小さなことだとしても

たくさんの人の上にも 喜びがあったり
悲しみが 降ったり したのだろう と改めて思った

ふと 三好達治の詩が浮かんだ

「太郎をねむらせ 太郎の屋根に ゆきふりつむ
 二郎をねむらせ 二郎の屋根に ゆきふりつむ」

もう春なのに 一面の雪景色が 目に浮かぶ
私の心を柔らかく包む夜がきて しんしんと雪がふる








NEW ENTRY  | BLOG TOP |  OLD ENTRY