玉能回路

週刊「玉能回路」は毎週水曜日更新です。


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犬の遺言

  1. 2015/09/30(水) 09:00:00|
  2. 週刊「玉能回路」
  3. | コメント:1
仙台市の動物慰霊祭で企画、司会、朗読をさせていただいて何年になるだろう。

いつも、「これが最後、たった一度っきりの、大切なお役目と」自分に言い聞かせる。今回は「犬の遺言」と、小学校の教科書にも取り上げられた「ずぅっとずっと大好きだよ」という二つのお話を朗読させていただいた。

大切な家族だったあの子に、君を忘れない!と誓う気持ちと、その優しい気持ちをもう一頭のわんにゃんにもという、二つの思いを伝えたかったからだ。

********************

「犬の遺言」
人間は死ぬとき、遺言を書いて、愛する人に全てを残すという。
ボクにもそういう事ができるなら、こう書くよ。

可哀想なひとりぼっちの野良犬にボクの幸せなお家を譲ります。
ボクのフードボールや豪華なボクのベットも柔らかい枕もオモチャも
大好きな(飼い主の)膝の上もボクを優しく撫でてくれるその手も優しい声も
今までボクが占領していたあの人(飼い主)の心もあの人(飼い主)の愛も…

ボクに穏やかな最後を過ごさせてくれたその場所を
ボクをギュッと抱きしめてくれたそのぬくもりも。
ボクが死んだら、
「こんなに悲しい気持ちになりたくないからもう2度とペットとは暮さない。」って言わないで

その代わりに、寂しくて、誰も愛してくれる人がいない犬を選んで、ボクの場所をその子にあげてちょうだい。
それがボクの遺言だよ。ボクが残す愛…それがボクが与えられる全てだから。

********************

虹の橋を渡ったみんなの心が穏やかでありますように。そして今救いを求めている子にも愛が届きますように。



犬の遺言_01犬の遺言_02


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チームF(2)

  1. 2015/09/23(水) 09:00:00|
  2. 週刊「玉能回路」
  3. | コメント:0
 今回の豪雨被害は予想をはるかに超える惨状で、復興の目途の立たなさは、あの東日本大震災に通じるものがある。違いを挙げるなら、震災の大きさ被害の広大さに比べ、豪雨の被害は局地的と言えば言えなくもない。だが、数の多寡ではなく、何もかもを一瞬の出来事で流されてしまったことは、あの大震災と少しも変わりが無いのだと思う。

 支援物資はどこに停滞していたのか。水もガスも使えなかった長い期間、人の食べるものを確保するのも難しかったが、犬猫の食糧には本当に苦労した。あの時保護された泥だらけの犬や猫の記憶も蘇った。チーム富士丸として動き出そうと決意したのは、そこである。

 富士丸の父ちゃんこと、穴澤氏も何時でも対応できると支援の方策を親身に考えてくれた。そして誰がどんなふうに応援して下さったのか、書けば大変な分量になるので、ここでは明かさないが、人の心が人の心を動かし、まとまった犬猫フードを仙台窓口に送ってくれる業者さんが名乗りをあげ、チーム富士丸を支えてくれている獣医が車を出した。

 避難所に置くだけなら、積みっぱなしになって犬猫のもとには届かない、本当に困っていて、何もかも流され、犬猫ごはんを買うこともできずにいる人に届けなければ意味が無い。そう思う私たちを、被災地の動物病院が受け入れの手を挙げてくれた。人の手から人の手へ、人の口から人の耳へ情報が拡散されて、犬猫ご飯は動き始めた。

 私たちの願いはただ一つ、「満腹満足の犬猫の笑顔やその寝顔が、人々の心を癒し、温かくしてくれますように」そして私の心もただ一つ、支援をして下さった方、案じて下さった方、たくさんの方への深い感謝である。

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チームF

  1. 2015/09/16(水) 09:00:00|
  2. 週刊「玉能回路」
  3. | コメント:0
 東日本大震災から丁度4年半。新聞にも「震災その後」の特集が載るはずだった11日、一面の大きな記事は大雨による鬼怒川の決壊、津波と見まごうほどの光景。そして仙台市民20万人超への避難勧告の記事だった。

 自衛隊員が救助した屋根の上の犬2頭が話題になっていることも、新聞で知った。濁流がせまりそうな屋根の上で救助を待っていた犬を抱えるご夫妻に、自衛隊員は子犬を指してこう尋ねたそうだ。「ご家族ですか」。夫妻は尋ねられている意味が分からず一瞬の間があった、そして「家族です」と力強く、答えた。「小さなご家族は安全のために袋にいれましょう」と、自衛隊員はエコバックのような布袋をとり出し、風と濁流の中での救出作業は始まったのである。犬を助けたその行為を絶賛する人もいれば、人でないものの救出を非難する人もいる。

 今ここで私の意見を述べるつもりはないが、何かしなければと、あの光景に突き動かされたのは事実だ。チーム富士丸、出動である。同じく浸水被害の大きい宮城県大崎市までは車で一時間、行政に頼らず、避難所まで、とりあえず犬猫ご飯を運ぶことは可能だ。

 フード、おやつ、タオル、と車に積み始めた時、チーム富士丸とタッグを組んでくれている獣医から電話が入った。常総市まで車を出すというのである。きけば、今回の大水で浸水した中学校の生徒たちが、東日本大震災の時に、仙台の仮設住宅まで支援に来てくれていたのだという。今度はこちらが行かねばならぬ!と獣医師はカンパを募り、物資を集め始めたという。 

 しからば、チーム富士丸も大賛同。潤沢な支援金があるわけではないので、大層なことは出来ないが、私たちの、愛言葉、せめておなかいっぱい!せめてもふもふ毛布くらい!を掲げて、活動スタートだ。

 大崎には一両日中に。常総市の避難所には21日に、獣医師も一緒に第一陣の物資を届けることとした。

「And so much could be done」やれることはたくさんある。たとえ小さな志でも。

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懐かしさ

  1. 2015/09/09(水) 09:00:00|
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  3. | コメント:0
 母の三回忌が近づいたこの頃になって、悲しみが少し薄れ、ようやく母を懐かしいと思えるようになった気がする。

 亡くなったことも、その経緯も、心残りも、出来ることなら思わずにいたかった。

 ある日のこと、熟したトマトを野菜と煮込むスープを作りながら、私が雄弁になっていた。「この季節になると母がよく作ったの」とか、「必ず、おいしいわよって言いながらよそうのよね」と披露しながらニコニコしているのである。形見の指輪も着物も手を通せずにいた自分がである。

 思いだせる時が来たのだろうか。それとも、母がしびれを切らしてそろそろ話してよ、とサインを送ってくれたのだろうか。

 昨日は一日がかりで葡萄のジャムを作った。正確に言うなら一日ではなく、もう10日ほども前から、昔なつかしい黒葡萄を新聞紙に広げて風に干し、シワシワになってから半分に割って、ていねいに種を抜く。ほんの少しの砂糖をまぶし、水も入れずにゆっくりことこと。見事な葡萄色のジャムになる。思い出や優しさや切なさのつまった、愛おしいジャムである。


懐かしさ_01



一関野菜

  1. 2015/09/02(水) 09:00:00|
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  3. | コメント:0
 震災後、被災犬の黒ラブを家族として迎えてくれた岩手県一関市の農家さんと、譲渡会で黒ラブのハンドラーが、私だったことがご縁で、今も親しく交流が続ている。

 オスの黒ラブで筋骨隆々、我が家のハンナをさらに一回り大きくしたようなその子は「空」という素敵な名前を貰い、ご夫妻に可愛がられ、田んぼの周りや農地を駆け回り、合鴨農法の鴨たちをキツネやタヌキや熊から守り、数年前に始められた農家レストランや民泊では看板犬としても活躍だ。

一関野菜_01 空ちゃんの様子を、うかがうメイルのやり取りをしているうちに、野菜の直送便をなさっていることを知り、以来我が家は一関野菜の大フアンである。仙台から車なら2時間弱の近さだが、作物カレンダーは少し仙台とはズレがある。それがまた面白く、あぁこれが出来た、あれが実ったと、二つの季節感も味わっている。


 ご主人の工夫なのか、奥様のアイディアなのか、近隣のスーパーでは見かけない風変わりな野菜も作っている。時には形や食感の違うレタスが数種類入っていたり、見たことも、調理法の分からない野菜もレシピとともに届けられる。今週のめずらしものは、冬瓜やコリンキー、赤瓜とイタリアントマトだった。


ずしりと重いその野菜を手にすると、畑や田んぼが、そして元気に走り回る空の顔が浮かんでくる。安心な食べ物とスローライフを心掛けて農園を「あんすろーじ」と名付けたご夫妻と空の力作を一つも無駄にせず、一週間で食べきるプランを立てて料理に取り掛かる。


 食卓に並ぶ野菜料理は言うまでもなくおいしいのだが、一関の青空と犬の空を思い浮かべて台所に立つ時間も、かけがえのない時間。日ごろの忙しさや気がかりをしばし忘れる、極上の時間である。


一関野菜_02 赤瓜は肉味噌炒めと、甘辛く昆布と煮た佃煮に。コリンキーはシリシリと甘酢サラダに。イタリアントマトは今夜、ビタミン愛とともにパスタソースになる予定。冬瓜は思案中。震災は辛かったけれど、出会いの神様には感謝である。ねっ空ちゃん。





















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