玉能回路

週刊「玉能回路」は毎週水曜日更新です。


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いたわり

  1. 2014/05/28(水) 09:00:00|
  2. 週刊「玉能回路」
  3. | コメント:0
いたわり_01 パソコンのデーター入れ替えが何とか終わり、次のハードルは新機種に私が慣れるだけ、いうところまでたどり着いた。
と書けば、もうあと一息かのように思うが、これがどうして、このパソコンを使いこなすまでにはまだほんの入り口、たとえるならバスで登ることのできる山の5合目で降ろされ、この後は一人で頑張ってください、と励まされる登山初心者のようなものである。

 タブレットにもなり、キーボードとも合体し、無線アクセス。持ち運びも移動も楽とあって申し分ないのだが、 キーボードが小ぶりになった分、操作中のミスタッチが多く、さらには変換ミスを直すにも手間どったりする。ストレスを通り越してイライラである。そんな私に声をかけてくれた人がいた。「新しい機種に挑むだけでも凄いですよ、だってスマホだってやってるじゃないですかぁ」と。

 これって、褒め言葉だろうか、いや、いたわりだろうか。ふと私がまだ学生だった頃のことを思い出した。教職をとるためには教育実習が必要だ。ハードスケジュールをこなすために、食事の心配のいらない、いとこの家にしばらく下宿させてもらった時のことだ。家族構成はいとこ夫婦と未就学のやんちゃ坊主が二人、それに、祖父母の6人家族である。この時母親からいくつものべからず集を授けられた。その一つがいたわりについてだった。日ごろから年寄りと暮らしてきた私には、いたわるという行為自体当たり前すぎて、口を開く前に手を動かせ体を動かせと、気働きをしつけられてきた。ところが下宿にあたっては、いたわるなというのである。年寄りは他人から不用意にいたわられると、必要以上に年寄り扱いをされたように感じ傷つくから・・・というのが母の言い分である。

 他人の家で暮らすのも初めてなら、下宿というシステムも初めて、ましてや教育実習という緊張の中でである。朝起きて部屋を出るタイミング、休日の過ごしかた、いや下宿先家族との休日の過ごし方、出過ぎぬお手伝い、行きすぎぬ気遣い、物言い、あれこれハードルが高いうえに、あまりに細かく指図をされて、私は出発前から気が重く、下宿してからはぎこちなく、休日の殆どを図書館でのうたたねにあて、寝飽きると井之頭公園をいつまでも散歩した。このころの私に、母の気遣いは全く理解できていなかったのである。

 それとパソコン新機種がどうつながったのか、私にもうまく言えないが、いたわられたという気持ちにさせられてしまったのだ。これは,年を考えろ!とか無理だ!とストレートに言われるより、ズシンと来た。ついに自分もいたわられる年になったのかとも思った。

 いやいや、十分に年なのかもしれない、ここまで書いたはいいが、これをコピーして、写真を添付して、果たして朝までに更新ができるだろうか。

新型パソコンに遊ばれながら、忘れていた記憶の扉がひょいと開いた。あれこれ心配した母も、ずいぶんとお世話をしてくれたいとこ夫婦も、もちろんじじさまやばばさまも、もうこの世の人ではない

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天使の像

  1. 2014/05/21(水) 09:00:00|
  2. 週刊「玉能回路」
  3. | コメント:1
 すてきな贈り物を頂いた。身長13.5センチの小さな天使だ。樹脂で出来ているのだそうだが、あたかも木彫りのアンティークのような手触りに仕上げてあり、一体一体に名前がつけられている。子犬を抱きしめたこの天使には 友情 [Angel of Friendship] と書かれている。

天使の像_01

 子犬の毛色やしっぽの感じからすると、ゴールデンレトリバーだろうか、いやハンナの小さい時の様子にも似ているから、ラブラドールレトリバーだろうか。

 この人形のシリーズには目鼻が描かれていない、勿論、犬もである。見る人の想像の力を借りれば、この天使の姿も犬も、誰かの心の中の大切な人や愛おしい犬の記憶と瓜二つかのように重なるのだと言う。

 天使は天上にいて、小犬の魂を抱きしめてくれているのだろうか、それとも、犬達にしか見えない姿で地上にいて、その腕(かいな)で小さな命を守っているのだろうか。どちらだとしても、なんとその仕草、その姿、そのたたずまいの美しいことだろう。優しさの本当の姿、一途さ、温かさも伝わってくる。子犬の寝息や、トクントクンという鼓動までが聞こえるようだ。

 それなのに、慈愛ではなく友情と名前をつけた、作者スーザンリンディの意図はどこにあるのだろう。人も動物もいずれみな、家族や社会というくくりから解き放たれて、友情で結ばれるのだろうか。

 優しさについて、考えずにはいられない、素敵な贈り物を頂いた。


良い習慣

  1. 2014/05/14(水) 09:00:00|
  2. 週刊「玉能回路」
  3. | コメント:0
 愛犬ハンナはこの10年間、私達の食卓のすぐそばにベッドを置いているにもかかわらず、何をねだるでもなく、三度の食事もおやつも、決められた場所以外では食べられないものとして、理解していた。

 3年前の東日本大震災がハンナの習慣を少し変えた。姉夫婦が余震におびえるハンナを不憫がって、好物の果物をお土産に持ってきてくれるようになった。当然のことながらこれまでのルールは反古。思いがけないリンゴやミカンに大喜びのハンナを見て、姉達の猫っ可愛がりはエスカレートする。大好物の大盤振る舞いである。

 ハンナにはとどめの一言がある。それは「腹も身の内!」言葉の意味など判ろうはずもないが、そう言われたら最後、絶対なにも貰えないと観念をする。絶対だと判っているので、無駄にねばったり、鳴いたりもしない。実に諦めよくその場を離れる。

 ところがである、姉の猫っ可愛がりで犬には知恵がついた。そこに、たった一度、魔がさした私が、今日は誕生日だからと言い訳をして、姉のように時ならぬ大盤振る舞いをした。例外は喜ばしい習慣への第一歩である。以来毎日、私が食卓につくたびにハンナはすっ飛んで来る。にじり寄ってくる。今日もおまけはありますか?と言わんばかりに熱い視線を送りつづける。

良い習慣_01

 10年のルールと習慣がゆらいでいる。彼女の健康と消化能力を考えれば、何としてもこの一度のたなぼたを、たなぼただったと認識させなければと、闘いの日々が続いている。

 犬は自分に都合のよいことはすぐに習慣化できる。食べる事しかり、遊ぶことしかり、可愛がられることしかり・・・だとすれば、震災で傷つき、トラウマを抱えた動物も、恐怖という殻を抜け出すために、ハンナのように自分に都合の良い、一歩を踏み出すきっかけはないものだろうか。私たちもボランティアさんも猫っ可愛がりの大盤振る舞いを厭いはしない。


春もみじ

  1. 2014/05/07(水) 09:00:00|
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  3. | コメント:0
 我が家の玄関先も、お向かいの大きな木も鮮やかな春もみじの赤が燃えるようだ。
その足下には、チュウリップがすまし顔。アイリスも百合も花芽を抱えながらぐんぐん背丈を伸ばしている。雑草も逞しいがその中でさらに逞しくミントが根を張り、ひょろひょろのテッセンはいつのまにか薔薇の枝にしがみついている。毎年、毎年、春風がどんなに冷たかろうが、季節外れの雪が降ろうが、四月に真夏日になろうが、芽を膨らませ、枝葉を広げて、競い合うかのように花を咲かせる。なんと確実でなんと凄いエネルギーなのだろう。


 感心ばかりしている私は、そのエネルギーあふれる植物に囲まれながらも後ろ向きである。パソコンの入れ替えに振り回され、新機種にあたふたしているからだ。原因の一つにメイルサーバーに登録したパスワードの問題がある。今から10数年も前、はてどんなパスワードを設定したのか、いくら考えても思い出せない。がパスワードが出てこなければ、新機種での送受信はいつまでたっても無理である。愛猫の名前やら、誕生日やら、あれこれ思いつく限りのパスワードを入れてみるが、どれもハズレ、あのころ好きだったもの、好きだった人、聴いた曲、弾いた曲、と回顧録が書けそうなくらい思い出すのに、どれもこれも不可。庭に出ては草花ばかりを褒めている。

 こんなチェックリストがあった。

若年性健忘症 自己チェックリスト(築山節氏 作成)
 □テレビやラジオに『分からない言葉』がたくさん出てくる。
 □電話の内容を、正確に聞き取れないことがある。
 □「あれ」「それ」などの代名詞をよく使う。
 □漫画、週刊誌以外の本はほとんど読まない。
 □問題解決はマニュアル通りにしかできない。 
 □1つのことに集中しがちで、仕事が偏る。
 □電車やバスの優先席に、気にせず座る。
 □地図を見ても道に迷うことがある。
 □世の中の出来事、流行に無関心。
 □筋道を立てて考えるのが苦手。
 □予定や計画を立てるのが面倒。
 □情報を勘違いすることが多い。
 □同僚や友人と会話が続かない。
 □待ち合わせ時間によく遅れる。
 □言いたい言葉が出てこない。
 □他人と一緒にいると疲れる。
 □アイデアが浮かばない。
 □人の意見を聞かない。
 □大きな声が出ない。
 □状況判断が下手。

5個以内なら大丈夫。
9個位までなら要注意。
10個以上は一度病院での受信を、ということらしい。

がパソコンが繋がらないことには病院探しもままならないとひとりごちて、また庭に出る。
出てこいパスワード、すずらんも顔をだしたのだぞ、お前もそろそろ・・・。

春もみじ_03 春もみじ_04



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